司法書士受験生が行政書士試験を受けるメリット【行政書士試験 体験記も記載】
こんにちは。
りーすけです。
という疑問が私にもありましたので、今年の私の経験をもとに、記述したいと思います。
来年度、司法書士受験後、行政書士を受ける方がいましたら、ふーん、そうなんだと、少しでも参考になれば幸いです。
まず、行政書士試験は、満点が300点で、各科目の配点が以下になります。
司法書士受験生が、比較的な有利な科目を赤字にします。
【基礎法学】5肢択一式(2問)
配点8点
【憲法】5肢択一式(5問)、多肢選択式(1問)
配点28点
【行政法】5肢択一式(19問)、多肢選択式(2問)、記述式(1問)
配点112点
【民法】5肢択一式(9問)、記述式(2問)
配点76点
【商法・会社法】5肢択一式(5問)
配点20点
【政治・経済・社会】5肢択一式(7~8問)
配点28~32点
【情報通信・個人情報保護】5肢択一式(3~4問)
配点12~16点
【文章理解】5肢択一式(3問)
配点12点
〇試験の合否評価
(1) 行政書士の業務に関し必要な法令等科目の得点が、122点以上である者
(2) 行政書士の業務に関連する一般知識等科目の得点が、24点以上である者
(3) 試験全体の得点が、180点以上である者
(2)の足切が特に注意です。
ざっくりいうと、民法・商法は、勉強せずに高得点を狙える可能性が高いです。
それだけ十分な努力を司法書士試験勉強中に実施していると思います。
実際に、私は、5肢択一:13問/14問、記述:30点/40点?(これはまだわかりませんが。。)程、取ることができました。
その他の科目ですが、勉強が必要です。
憲法もNo勉強でしたが、この科目は、行政書士の方が難しく、司法書士の勉強だけでは、対応できませんでした。。
よって、司法書士受験生は、行政法・憲法・一般知識の勉強のみ、行えばいいと思います。
↓ 自己採点と私が実施した勉強内容です。
当日の体験談を以下に示します。
9:00 頃 ビッグサイト到着(東京会場)
9:30~12:00 近くの休憩所でガッツリ行政法の勉強
検温方式は、司法書士試験と同じでした。モニターで、入場者の体温チェックです。
12:10 着席。
ライブ会場のアリーナ席ような場所での受験でした。1000人くらいはいたような気がします。司法書士試験の静けさと異なり、活気がありました。
ギリギリでレッドブルを一気飲みして、パワーチャージです。
司法書士試験と異なり、水の机置きNGです。
また、時計も一つまでで、途中壊れたら、会場に時計がないので、終わりです笑
12:30 試験説明開始
13:00 試験開始
ここからは、LEC横溝講師の問題のランク付けと比較しながら、感想を述べます。
私は、最初の基礎法学・憲法から解きました。
横溝講師の評価を太字にします。
基礎法学
問題1 ランクB
問題2 ランクC
問題2が、ランクCでしたが、司法書士受験生は、簡易的な裁判の仕組みを細かく民訴で勉強しているので、有利な問題でした。範囲がある意味広いので、対策は不要です。全問正解です。
問題3 ランクA
問題4 ランクB
問題5 ランクC
問題6 ランクB
問題7 ランクB
問題:4,6,7を間違えました。横溝講師も憲法の難易度が高めと記載しています。
司法書士の勉強だけでは、対応出来ませんでした。
私の結果を〇、×で添えます。
問題8 ランクA 〇
問題9 ランクB 〇
問題10 ランクC 〇
問題11 ランクA 〇
問題12 ランクA 〇
問題13 ランクA 〇
問題14 ランクA ×
問題15 ランクB 〇
問題16 ランクA 〇
問題17 ランクA ×
問題18 ランクA ×
問題19 ランクA 〇
問題20 ランクA ×
問題21 ランクA ×
問題22 ランクA 〇
問題23 ランクB 〇
問題24 ランクB ×
問題25 ランクB ×
問題26 ランクB ×
Aランクを5問も落としました。行政法の勉強は、100時間程しましたが、対応できませんでした。
「普通にムズすぎる‥(;o;)」率直な感想です。
11/18問でしたので、単純に取れた問の数と正比例するとしたら、約160時間の勉強は必要かと思います。
横溝講師の行政法の評価は、
とのことでした。
解いていて、つらい分野です。
問題27 ランクA
問題28 ランクB
問題29 ランクC
問題30 ランクB
問題31 ランクB
問題32 ランクA
問題33 ランクA
問題34 ランクB
問題35 ランクB
司法書士受験生なら、ランク付け関係なく、軸足検討どころか、全肢判断が可能なレベルでした。それだけ、司法書士の勉強の際は、細かくやっているので、行政法で折れかけた自信を取り戻せる時間です。全問正解です。
商法・会社法
問題36 ランクB
問題37 ランクA
問題38 ランクC
問題39 ランクB
問題40 ランクA
36の運送人のみ落としました。運送人は、オートマで扱わない分野なので、仕方なかったと思います。その他は、ランクにかかわらず、全肢判断できるレベルでした。ここでも、自信が回復します!
多肢選択式
問題41 憲法
問題42 行政法
問題43 行政法
今年は難易度がそれ程高くなかったようで、20点/24点取ることができました。
文章に当てはめていく感じなので、知識がうろ覚えでも、問題が素直であれば、解きやすいです。
多肢選択に特化した対策は不要だと感じました。
問題44~46は記述式ですが、飛ばしました。
一般知識
政治・経済・社会
問題47 ランクA
問題48 ランクB
問題49 ランクA
問題50 ランクB
問題51 ランクB
問題52 ランクA
問題53 ランクB
問題54 ランクC
横溝講師いわく、オーソドックスな問題が多かったみたいです。
問題48,52を私は落としました。
対策を少し行いましたが、「フランス人権宣言」だけ、対策が活きました。
その他は、これまでの人生経験や知見で解くしかありませんでしたが、横溝講師の評価のように、世間一般的な常識問題が多かったです。
例えば、円高・円安の意味わかるかとか、日本の人口増減の変遷とか、そういった感じです。
情報通信・個人情報保護
問題55 ランクB
問題56 ランクB
問題57 ランクA
この分野は、対策が活きます!
政治・経済・社会と違って、ある程度、出題範囲が決まっているからです。
問題集を解く+Youtubeに挙がっている解説動画を見た方がよいです。
この勉強で、3問中3問、拾うことができました。
文章理解
問題58から60 ランクA
国語の問題です。一般知識分野で、足切りを起こさないために、絶対に全問正解が望まれます。司法書士試験の学説問題よりも、現地でなんとかなる分野です。
Youtubeに解き方の動画も上がってましたので、不安であれば、それを1度閲覧すれば、解法もマスターでき、更に素早く解くことができます。
私も動画を一応見て、臨みましたが、解法を使えば、一撃な問題が多かったです。
全問正解です。
記述式
問題44 行政法
問題45 民法
問題46 民法
記述式を最後に解きました。
行政法の記述式は、本当にしっかり択一が取れるレベルでないと難しいと思いました。
司法書士受験後、すぐに行政書士を受けるなら、部分点狙いでしょうか?
一方、民法は、
第3者に騙された人が、相手方と売買契約をした時に、騙された本人はどういうケースなら取り消すことができるか?
背信的悪意者からの譲受人は、譲受人自体が背信的悪意者でなければ、第3者に対抗できるが、譲渡人である背信的悪意者が全くの無権利者でない理由を述べよ。
的な問題でした。
司法書士受験の知識で、何かは書けると思うので、記述式の民法の勉強も、司法書士受験直後であれば、しなくてもよいかも。と思いました。
ここまでで、時刻は、15:25です。
試験は、16時までですので、見直す時間がありました。
司法書士試験の午後の部のように、時間が足りないという自体は発生しないので、大丈夫です。
おそらく、民法・会社法で、司法書士受験生はめちゃくちゃ時短出来ているからだと思います。
16:00 試験終了
まとめ
司法書士受験生は、民法・会社法の知識が生温かいうちに、行政法・一般知識・憲法を必死に勉強すると、比較的戦えるレベルになると思います。
司法書士試験で死に物狂いで勉強した知識を活かせる場面が、行政書士試験にはありました。
でも、これは、行政書士試験があくまで、絶対評価(6割 180点/300点)の試験である為です。相対評価だと、行政法を必死に勉強してきた方に負けてしまうと思います。
それだけ、行政法は、まったくもって、甘いものではありませんでした。
司法書士の受験勉強をしながらも、行政書士の申し込み期間がいつからなのか?等、情報のチェックをしておき、申し込みしておくことがおすすめです。
真摯に勉強すれば、司法書士受験生でも、可能性が開ける資格試験でした。
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